The end of the story 【ツイステ】
第7章 Redrulerサルベーション!
「俺も…悪かった。お前が苦しんでるの知ってたのに…ずっと見ないフリをしてしまっていてすまない。
だから今度は言うよ」
目を閉じてトレイ先輩は小さく息を吸うと覚悟したような。でも優しい表情でローズハート先輩の背中を押す。
「リドル、お前のやり方は間違っていた。だからみんなにちゃんと謝るんだ」
「!!!………ううっ……ご、ごめんなさい……ごめんなさい……!」
「先輩……」
エースと私たちの目的が達成された瞬間だった。
本当に…先輩が謝ってくれた。
で、その本人はというと……
「オレ、寮長が今までの行動を謝ってくれたら、言おうと思ってたことがあんスけど。
ゴメンの一言で済むわけねーだろ!絶ッッ対許してやらねーーー!!!!」
「え、ええええ!!?」
「その空気でそれ言っちゃうー!?」
ギョッと目を見開く私たちは思わず突っ込むが、気にせずエースは怒鳴る。
まさかの斜め上をいっていた。
謝ってもらう目的は達成したのに。というか今の確実に許す流れじゃないのか!
「当たり前だろ!こっちは散々コケにされたわけだし?オレたちが苦労して作ったタルトを捨てようとしたわけだし?アンタの魔法で串刺しにされかけたし?ま、涙ながらに謝られただけじゃ許してやれねーな」
「うわー……というかマロンタルトは結局私たちが持ち帰れたんだからいいじゃん」
「でも、お前が動かなかったら捨てられたわけじゃん」
「いやまぁそりゃそうだけども」
いやでも、こんな泣いて謝ってるのに許さないって……本当空気読まないな、エース。
「オレ様より根に持つよな、エースって」
「確かに。グリムは寝るか、なんか食べると大体忘れちゃうし」
「…そんなことないんだゾ」
戸惑いながらどうしたらいいのかとエースと私たちの顔を行き来する座り込んだままの先輩の視線に合わせるようにエースは少ししゃがむと宣言するように言った。
「…オレさ。しばらくの間誕生日じゃないんだよね」
「は?お前何を言って…」
「だーかーらー!なんでもない日のパーティーのリベンジを要求する。オレたちは結局追い出されたせいでパーティーに参加できてねぇーし?
そんで今度はお前がタルト作って持ってくるんだ。
あ、トレイ先輩に手伝ってもらうのは無しだからな」
ちゃんと自分でやって苦労しろとエースは言うけど、私たちも手伝ってもらたのに。