The end of the story 【ツイステ】
第7章 Redrulerサルベーション!
「あーもうっ!分かりましたよ、こういうのは柄じゃないんですけどねっ!」
挑発するように首を傾げる私に半ばヤケクソ気味にケイト先輩はマジカルペンを構えた。
学園長は私たちの覚悟を感じてこれ以上の説得は無理だと感じたのか生徒たちの誘導のために庭園から姿を消した。
学園長が他寮の寮長たちを呼びに来るまでにはだいぶ時間がかかるだろう。
それまで私たちがローズハート先輩を正気に戻すか、学園長が戻るまで魔力を消費しすぎないようになるべく避けるかの二択だったけど。
避けるだけというのもかなり難しい。エースとデュースは魔法で防御するのはまだ難しいから援助は二人の先輩たちが担ってくれてる分、攻撃の魔法にまで手を回すのが難しい。
かといって私たちで正気に戻すのもみんなにかなり負担のかかる方法だ。
先輩のユニーク魔法だって無制限に使えるわけじゃない。
指示を出しながらもずっと考えているとエースの大きな声で顔を上げた。
「おい!ユウ!今はあれこれ考えてる暇はない。お前はとにかくオレたちを上手く使ってくれればいいんだ。
ドワーフ鉱山での時の威勢の良さはどこに行ったんだ?」
「エース……」
「そうだな。ユウのおかげで僕たちは動きやすい。ユウの思うまま、僕たちに指示を出してくれ!難しいことは考えなくていい!
ローズハート寮長を俺たちで正気に戻せばいいんだ!簡単だろ!」
デュースのお前ならできるだろと何故か自信満々の笑みと私を煽るような一言を投げかけるエース。
困ったなぁ……離れようとしてるのにできないじゃん。
本当に二人にはこういう時敵わない。
「簡単に言ってくれちゃうなぁ…
任せてよ!みんなのこと使い潰すつもりで指示を出すからちゃんと着いてきてよ?できないなんて言わせない。
絶対に先輩を正気に戻すよ!!!」
「「おう!!」」
「子分はやっぱりそうじゃないとだな。今は子分の指示に従ってやる!終わったらツナ缶10缶、頼んだんだゾ!!」
勿論と頷き、じっと暴走する先輩を見つめた。
殴ってでも止めてみせます。
そしたらまた
この世界のことを教えてください。
先輩は約束を破るような人じゃないですものね!
「先輩方もガンガン行くのでお願いします!」
「えーお手柔らかにね?」
「今年の一年たちは本当に頼もしいな……」