The end of the story 【ツイステ】
第7章 Redrulerサルベーション!
魔法が襲いかかったことで上機嫌に笑っていた先輩はギロリと私たちを睨む。
「……一体なんのつもりだ?」
「ちょちょちょ、お、お前ら何やってるの!!?
大体ユウちゃんは魔法使えないから早く避難しないと!!」
私の腕を引っ張って庭園から逃がそうとしてくれるケイト先輩に向かってにっこりと笑って手を振り払った。
「何って……リドル寮長を正気に戻さないとまずいんでしょ。確かに私は魔法が使えませんが、攻撃の手が届かない場所で指示出しくらいできます」
「!!でも」
「ケイト先輩ー諦めた方がいいっすよー?そいつ一度覚悟したら意地でもやめないし」
「ここで正気に戻さないと死ぬかもなんだろう?流石にそれは寝覚めが悪い」
「あぁ。それに………
まだボクが間違ってましたごめんなさいって言わせねーし!!」
まだそんなこと言ってるのと笑いながら攻撃を避ける。エースからはうっせーよ!と雑に返ってきた。
確かにこの決闘の目的はそれだったけど、言わせる気満々じゃん。エースは変なところで頑固だなぁ。
「…お前たち」
「!!エース、デュース!一旦下がって!
魔法封じがくる!」
「ちっ!折角攻撃が入るようになったってのに」
「………わかった。リドルのユニーク魔法が俺が上書きをする!その間に頼んだ!!」
トレイ先輩がペンを振るとかかるはずだった魔法封じが上書きされてトランプが舞う。
「ありがとうございます!よーし!三人ともその間の攻撃は頼んだよー!」
「任せるんだゾ!!」
「学園長は寮生の避難を頼みます!」
「待ちなさい!君たちだけで持ち堪えるのは危険です!!」
「そーだよ!!トレイくんまで何言ってんの!あのリドルくんに勝てるわけないじゃん!」
必死に止めようとするケイト先輩に向かってにこりと笑う。
「ならこのまま寮長が死んでもいいんです?危険でも助けられるなら私は戦います」
「勝てる奴にしか挑まねーのはダサいっしょ」
「そうなんだゾ!」
「ま、寮長を正気に戻すにはこれが一番手っ取り早いからな!」
にやりと挑戦的な笑みを浮かべるデュースにトレイ先輩は小さく笑って頷いた。
「あぁ。俺はあいつを失うわけにはいかない。まだ伝えていないことが沢山あるんだ」
「ふふ…ケイト先輩はどうします?」