The end of the story 【ツイステ】
第7章 Redrulerサルベーション!
「もううんざりだって?……うんざりなのはボクの方だ。何度罰を与えても何度首を刎ねてもお前たちはルール違反を犯す!
どいつもこいつも自分勝手な馬鹿ばかり。
名乗り出ないのなら連帯責任だ!全員の首を刎ねてやる!!」
制止するトレイ先輩と学園長の声を聞かず、赤黒く染まったペンが揺れると観戦していた関係のない寮生たちまで首輪が嵌められてしまった。
慌てて逃げようとした寮生もいたけど、間に合わずほとんどに首輪がある。餌食になったほとんどが一年生たちだ。
トレイ先輩とケイト先輩のように魔法が間に合って首輪から逃れることができた寮生もいる。
「ぐえええっ!く、苦しいっ!」
「アハハ!どうだ!誰もボクに手も足も出ないだろう!やっぱりルールを厳守するボクが一番正しいんだ!」
「トレイ!これまずいよ!早くリドルくんを落ち着かせないと!」
こんな遠くからでもわかる。先輩の持つペンの色が明らかに変わっている。
「ケイト先輩!あれ、あのマジカルペン見てください!なんか色が違いません?!」
「寮生たちに一気に魔法をかけたからブロットが溜まってるんだ!リドルくんを止めないとまずいことになる!」
悲鳴をあげて逃げていく寮生たち、その中央で笑い声を上げている先輩は異質に映った。
「おやめなさい!ローズハートくん!」
「リドル!!もうやめろ!」
怒りで聞く耳を持たない先輩の前にエースが立つ。
エース、これ以上は流石にやめた方がいいよ。
更に煽ることなんて言ったら怒りが爆発すること間違いなしだよ!私も空気が読める方じゃないけど!
「なんでも思い通りになるわけないだろ。そーやって。すぐ癇癪起こすのがダメなんだって!」
「今すぐ撤回しろ!串刺しにされたいのか!」
あぁ……遅かった。
顔を真っ赤に染めて怒る先輩に全く怯まずにエースはニヤリとやなこったと笑った。
激昂して叫ぶ先輩の声でビリビリと空気が震える。
「エース!それ以上先輩を煽るのはそろそろまずいって!!」
「げっ!本当だ、ってかアイツこんなに魔力使った魔法やって大丈夫か?
流石に魔力が尽きるんじゃ」
グリムもその感覚に尻尾が股に入っていた。魔法のこと、全然分からない私でもまずいのはわかる。
視界の端でケイト先輩が慌ててまだ残っていた寮生を避難させようとする焦りの混じった声が響いた。