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The end of the story 【ツイステ】

第7章 Redrulerサルベーション!


 
エースとデュースが割れる音を聞いた瞬間、すぐさま走り出した。首輪を嵌められないうちにある程度の距離をとりながら二人は左右に散るとエースとデュースが同時にマジカルペンを振った。

先輩の魔法封じの発動前に簡単な魔法をとにかく打ち込むのだ。

「いけ!特大突風!」
「なっ?!」

エースの魔法は先輩にあたるかと思いきや、エースが手のひらに隠し持っていた砂を投げるとその砂が浮き上がって風の勢いのままにたたきつけられる。

ケイト先輩が流石に卑怯じゃないかと漏らしているけど、私たちは最初から誰も正面突破しようとは考えていない。批判されてもいいから卑怯な手で。


「デュース!今度は外すなよ!」
「うるさい、エース!いでよ!大釜!」

砂埃に慌てて目をかばおうとしたローズハート先輩に向かって大釜が落とされようとした瞬間、ついに先輩の声が響いた。



「首をはねろ(オフ・ウィズ・ユアヘッド)!!」

「あっ!」

ガチャンと二つの音が庭園に響いた。大釜の発動より先輩の魔法封じの方が早かったのだ。この魔法、近くでしっかり見たのは初めてだけどこんなに発動速度が速いものだと思わなかったな。

エースとデュースの首にはせっかく一度外してもらえたのにまた特徴的な魔法封じの首輪がはめられてしまった。

校則を知った上で決闘のルールに砂の持ち込み不可なんてもの書かれてないから別にいいよねと最初から先輩なら二人を一度に相手取るだろうなと思ったからこそ立てた作戦だったんだけど。エースの砂埃に怯んだにも関わらず、魔法封じをすぐに発動されてしまうとは。

「くっそ…あとデュースの大釜の発動があと一歩速かったら届いてたのに」
「ふなぁ~レベルが違いすぎるんだゾ…」

うん。魔法の実力だけじゃない。エースたち一年生よりもずっと実践能力が高い。経験の差も含めて本当にレベルが違うのだ。

「魔法の強さは、イマジネーションの強さ。魔法の効果を正確に思い描く力が強いほど、正確性も強さも増す。ローズハートくんは、ますます魔法に磨きがかかっていますね」
「ふふ…学園長、ありがとうございます」

あくまで余裕だという態度で先輩は悠然と微笑んだ。そして首輪のついた後輩たちを嘲笑うように言う。


「あんな卑怯な手を使ったくせに勝てない、そんな大したことのない実力でよくボクに挑んできたね。…恥ずかしくないの?」

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