The end of the story 【ツイステ】
第6章 Crazyパーティー!
学園に行って教室につくと既に決闘の噂で持ちきりだった。
「なぁ。エースたちがハーツラビュルの寮長に決闘を挑んだって本当か?!」
「え、まじであの寮長に?…ユニーク魔法ですぐにやられるだろ」
クラスのみんながわっと私たちの周りに集まって問いただそうとしてくるのをどうにか受け流して席につくも、授業中チラチラとみる視線が鬱陶しい。
グリムでさえ、視線が気になるのかトレイン先生の授業で寝ることはなかった。
お昼休みでグリムをエースたちに預けてしまったのなんか申し訳なかったなぁ。今度ご飯奢ってあげよう。といってもお金は学園長持ちなんだけど。
「おお?ユウじゃないか?どうしたんだ、ここは二年の教室だぞ?」
「カリム先輩!あの…今、少しだけお時間いただけませんか?」
「?よく分かんないけど、わかったぜ!」
首を傾げてにかりと笑ったカリム先輩を見てるとなんだかホッとするな…
「実は………」
「わかったぜ!ちょっと待ってろ!」
***
そして決闘が開始される放課後になってしまった。
魔法で被害が行かないようにと決闘は寮から少し離れた薔薇の庭園の広場で行われることとなった。
そこには学園長やローズハート先輩、その側に副寮長としてトレイ先輩が待っていた。イライラした様子のローズハート先輩と対照的にエースとデュース、それからローハート先輩の顔をそれぞれ見て頭を抱えていた。
グリムを抱えて観戦する寮生の近くでエースたちをじっと見守る。
「エースちゃんとデュースちゃんがリドルくんに決闘を挑むって聞いたとき、本当に耳を疑ったよ……」
「ケイト先輩。先輩も決闘を見に来たんですか?」
「そうだよ。本当、面倒なことにならないといいけど」
「エースとデュース、弱っちぃからなー。仕方ないんだゾ」
グリムの言葉にケイト先輩と一緒に苦笑した。残念なことに全く否定できない。
これは明らかに実力差のある戦いだ。実際寮生たちもどのくらいで勝負がつくのか見に来ているところがある。
今回は決闘だからドワーフ鉱山での時のように指示を出したり、状況を見て作戦を考えて二人に伝えることはできない。私たちは昨日立てた作戦通りに二人が動けるように祈るだけだ。
「揃ったようなのでそろそろ始めましょうか。
これよりハーツラビュル寮の寮長の座をかけた決闘を行います」