The end of the story 【ツイステ】
第6章 Crazyパーティー!
私は家族に愛されていたという自覚はあるからこそ、先輩の話を聞くとむしろその叱らないままっていうのはまずいんじゃないかと思ってしまう。でもローズハート先輩のような家庭って現代じゃ割といるからそんな話はよくあることだから似たような話は聞いたことある。
確かあの子はどうやって解決したんだっけなぁ。
そう……確か。
「…それなんかおかしくないっすか?」
「え?」
「だって産まれてくる子が親を選べないのはしゃーないけど、寮長の場合あの妙にルールに拘るところ直せるのって周りの人っしょ?
小さい頃からあのリドル寮長のことを見てきてそのきつい教育ママと同じことして周りを苦しませてることに気づいたんならそれを正してやるのが友達ってやつでしょ」
なんでそんなことに気づかないのか訳わかんねーと頭をぐしゃりとかく。
ふふ。少し驚いたけどエースらしいな。目を白黒させる先輩に私もエースの考えに同意ですと笑った。
「これ以上ローズハート先輩が孤立していく様を見るのは嫌ですから。自分からするとちょっと甘やかしすぎだと思いますよ」
「げ、また出たコイツのきつい一言」
「えー?そう?」
「まぁ、コイツの無自覚さは今に始まったことじゃないけどさ」
妙に辛辣ー。私ちょっとショックだなー。
ほぼほぼ棒読みの言葉はエースによって流される。
「でも、ユウの言う通り。先輩は寮長のこと可哀想と同情してばかりで結局は何もしてない。オレらからすると甘やかしすぎ。
ここで考えを変えさせないと寮生たちの不満が爆発して孤立していくのも時間の問題っすよ?」
それともアンタも首を刎ねられるのが怖いから黙ってるわけ?
トレイ先輩のことを嘲笑うかのように鼻で笑うエースに先輩は何も言わず眉を寄せてエースを見るだけだった。
「ダッセえな!!何が幼なじみだ。そんなん、ダチでもなんでもねえわ!」
エースってそーいうとこあるよね。友達に対しても割と容赦なく間違いを間違いと言える。それって人を傷つけやすい反面、自分では気づけないところを気づかせてくれる。
私は目を細めて手元の本を抱きしめた。
「コラ!君たち!図書室では静かにー!!!」
図書室内に突然デカい声が響いてぎょっとして振り向くとぷりぷりと怒る学園長の姿が。