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The end of the story 【ツイステ】

第6章 Crazyパーティー!



先程私が見ていたものより字が少なめなのが特徴だった。
先輩のことだからもっと字がぎっしり詰まった本を見せてくると思ってたので意外だ。
じっと先輩から受け取った本を見ているとムッと眉を寄せていた。どうしてこの本にしたのかと聞いてみると。

「だってキミが選んでる本、エレメンタリースクールの参考書がほとんどじゃないか。なら少しでも読み取りやすいものがいいかと思っただけさ」
「!!ふふ…やっぱり先輩は優しい方ですね」
「ボクのことを優しいなんて言うのはキミくらいだよ」
「そうですか?」


トレイ先輩や知り合いだというチェーニャさんは私と同じで先輩のこと優しいって言うんじゃないかな。
だってエースたちならそんなことも分からないのかとからかってくるだろう。

「でも、私はタルトを捨てようとしたこと。許しませません。確かに先に悪いことしたのはエースでも。私の友達と思ってる人たちが一生懸命に作ったタルトを無下にしたんですから」
「………」

先輩はその後何も答えてはくれなかった。
私は先輩がこうやって後輩の面倒を見てわかるまで付き合ってくれる優しさとエースたちに向けているような寮長としての厳しさ。どちらの一面も見ている。みんなが言うような暴君だというなら私は貴方に寄り添って見せよう。貴方が自分のしていることを客観的に見られるようになるまで。


「いいですよ。別に今は答えなくても。それにリドルさんの話を聞いて思ったんです。先輩は何かに縛られているって、それも何か身近なものに」

先輩が隣で息を呑んだのを感じた。きっとその何かは家族かもしれない。
だからこそ私は別に責める気なんて一つもないんだ。例えそれが私の想像するものよりずっと苦しいものでも。先輩の個性を形作るものの一つだから。


「私は家族に誰かに何かを与えられる子になりなさいと言われて育ちました。だからこれは私のただのお節介です。先輩は決して一人じゃない、どうかそれだけは忘れないで」
「キミ…」
「なーんて。……流石に先輩に対して失礼でしたね」

リドルは後輩の思いもやらない言葉にただ驚くばかり。戸惑いながら見つめたその顔は影を落としたように笑っていた。

「ローズハート先輩、わかりやすい本を紹介してくれてありがとうございます」
「あ、あぁ。別に構わないよ」

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