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The end of the story 【ツイステ】

第6章 Crazyパーティー!





ソファに起こさないように寝かせると談話室に持ってきていた毛布をかけてやる。これで風邪は引かないだろ。デュースには絶対してやんねー。 



少し魘されてるように見えるユウにそっと唇を合わせた。
キスは初めてじゃなかったけど、少しカサついてそれでも柔らかい唇はやっぱりどれだけ取り繕うとしても女のものだ。時々側によると香水つけてねーのに優しい香りがするし。本当にこれで男装のつもりなのかと問い詰めてやりたいくらいだ。


はぁ……寝てる相手に何やってるんだか。
そっと離れて軽くぐしゃりと頭を撫でた。するりと指から抜けていく真っ直ぐな黒髪だ。

「おやすみ、ユウ」

どうかいい夢を。


***



暗闇の中に浮かび上がる赤。

水色の服の少女が今にも女王によって追い出されそうになっていた。


「これもまた夢……?」

赤き女王の言うことにみんな従ってしまって、たった小さなことで首を刎ねられるのは仕方ないと考えてしまっている。

きっと国の人たちは首を刎ねられるのが怖かったり、自分に被害がなければよいと考えて女王を止めないのかな。

そんなんじゃいつまで経っても変わることなんてない。


夢なのに夢のはずなのに。この夢はすごく現実味を感じる。
きっとこの国の人は女王様の間違いを指摘することなく、一生を遂げるのだろうね。


「女王様だからその理不尽さに従うことも仕方ないって?馬鹿じゃないの?
変わろうとしてない人が変われるわけない。その理不尽さをどうにかしたいなら周りがまず動かなきゃ」

自分の呟く声が聞こえた瞬間、返答を返すように視界が暗くなり誰かの声が聞こえてきた。

誰だろう…聞いたことある声だ。



この声は…


デュースだ!


「起きろ!今日はなんでもない日のパーティーだ。
遅れたらローズハート寮長に首を刎ねられる」
「……なんだか前にもこんなことあったような」


デジャヴを感じて起き上がるとデュースが朝食をテーブルまで持ってきているところだった。
結構疲れていたのかこんな時間になるまで起きれないとは……。
それにしてもデュースの顔にあるペイント、見慣れたものであるはずなのに変な既視感…昨日遊んだトランプもそうだ。これからまるで面倒なことが起こるのを予感しているみたいで気味悪く感じてしまう。んーやっぱり私まだ疲れてる?


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