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The end of the story 【ツイステ】

第5章 Spray パヒューム



「昼休みのときだって食べれなくなったわけでもないのにイチャモンつけてきて…こっちは卵1パック全滅したんですが?」
「あ?俺たちのせいだっていいたいのか?」

おっと…雲行きが怪しいぞ。
忘れがちだけど、学園長から騒ぎは起こすなと言われているんだよね。


穏便に済ませて早く立ち去ろうと思ったのに。ドワーフ鉱山での時の口調がまだ飛び出してこないから冷静な方かな。遠い目になりながら思う。グリムはむしろデュースにやれやれと応援してるし。
ここに制止役がもう一人欲しいです。


「はぁ?卵ごときで大袈裟な」
「いや、そっちが先にその卵ごときで絡んできたのでは?」
「あ?何か言ったか?」

思わず口に出ただけなのに凄まれた。
余計に先輩怒らせないようにとただ黙って首を振る。そこは流石に突っ込まずにはいられない、温玉一個で絡んできたのそっちでは?
うぅ…学園長に言われてるからって騒ぎに口を突っ込むのは逆効果だろうなぁ。

「まだ地面に着いてないから食えるだろ?」
「割る手間が省けてよかったんじゃん!」

ニヤニヤと馬鹿にした笑みの先輩方に流石にムカついてきた。

「デュース…卵は買いに行けばいいだけだからそろそろ行こう?」
「……ってんじゃねぇ」
「は?」



あ、ヤバい。完全に表情が一変したデュースを見てグリムと一緒に縮み上がった。自分たちにその怒りが向けられていないのは分かるのに凄い迫力だ。
やっぱりデュースってこっちが素かな?

「笑ってんじゃねぇっつってんだよ!アぁ゛??」

完全に切れたデュースは先輩方に詰め寄り、殴りかかりそうな勢い。私の手に負えなくなったのを察知する。デュースの発言はツッコミどころ満載なせいで一体どこにキレてるのかわからない。
それ本気で言ってるのか?
ヒヨコになれない代わりにってえぇ……人とどこかズレてると言われることの多い私だが、これは流石に知ってるよ?先輩たちもそこが引っかかったのかぽかんとした表情になったのがちょっと面白い。

キレたデュースに気圧されて先輩方は後退る。


「卵6個分、弁償しねぇなら六発お前らをぶっとばす」
「は、ハァ!!?」
「デュ、デュース!!これ以上はダメだって!!」

「歯ァ食いしばれゴラァ!!」


デュースの振りかぶった鋭い拳が相手の体に当たり鈍い音が響く。確実に六発以上当ててる当ててる。




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