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The end of the story 【ツイステ】

第5章 Spray パヒューム





「悪い悪い。ユウの頭が丁度撫でやすい位置にあるものだから、つい」
「もー!子ども扱いはやめてください!というか小さくて悪かったですね!!」
「あっはっは。拗ねるな拗ねるな」

やっぱり性格悪い!!
何より完全に先輩の目がじゃれつく子猫を見るような目なんだ。勝てない……。
先輩は笑いながら冷蔵庫から生クリームを取り出すとまずいなと呟いて額に手を当てた。


「お前たちが栗を沢山取ってきてくれたから調子に乗ってマロンペースト作りすぎた。これじゃ入れる生クリームが少し足りないな」
「あ、なら僕買ってきますよ。学内の購買に売ってますか?」
「あの店は割と何でも売ってるし、俺もよく利用してるからあると思うぞ。ついでに他の買い出しも頼んでいいか?」

先輩はノートの端に買い出しの内容を書き出していく。牛乳2パックに卵2パック。アルミカップと果物缶詰5つ。これ、ついでに買う量か?


「この量だと持ち切れないな……」
「なら私も手伝おうか?先輩、この果物の缶詰って指定の果物はありますか?」
「そうだな…桃とパインとチェリー二つ。それからオレンジをお願いしていいか?」
「分かりました!グリムも来る?」
「オレ様も行くんだゾ。もう粉を混ぜ混ぜするの疲れたー!」

ぴょんと腕に飛び乗ってきたグリムを抱えるとひらひらと手を振るエースとトレイ先輩に見送られながらデュースと購買に向かう。

念のためお財布持ってきたけど、サムさんにもお礼を言いに行かなくちゃ。

***


「すみませーん。……って凄い店だな」
「うん。私も何回か買い物しにきてるけど、凄い雰囲気だよね」

これが本当に学内の購買?って疑問に思うくらいだ。本当に生クリームとか売ってるのかとデュースは首を傾げるが、この店なら普通に売ってると思う。

「おや、小鬼ちゃん。また来てくれたんだね。いらっしゃい!」
「サムさん、こんにちは」
「こんにちは。そちらの小鬼ちゃんたちは初めましてかな?ようこそ、Mr.Sのミステリーショップへ。
今日は何をお求めかな?」

相変わらずの奇抜なファッションで現れた店主のサムさんにトレイ先輩から貰った買い物メモを渡す。このメモの物が欲しいんですというと続けてグリムがツナ缶も欲しいんだゾと言い出した。
うーん。買ってあげたいところだけど、ひとまず頼まれた買い出し優先かな。

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