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The end of the story 【ツイステ】

第4章 stolenスイーツ!




「君たち、昼食を食べたらダラダラしゃべってないで、早く次の授業の支度を。ハートの女王の法律・第271条『昼食後は15分以内に席を立たねばならない』、ルール違反は……おわかりだね?」
「まーた変なルール……」
「返事は、『はい、寮長』!」

エースの言葉を聞き逃さなかった先輩は目つきを鋭くして睨みつける。それに反応してエースと一緒に睨まれてないはずのデュースの背すじも伸ばす。

「 「はい、寮長!」」
「よろしい」

「まぁまぁ、二人はちゃんと俺が見張っていますから」
「君は副寮長なんだからヘラヘラしないでしっかりしてよね」
「ボクは、ハートの女王の法律・第339条『食後の紅茶は必ず角砂糖を2つ入れたレモンティーでなければならない』を守るために、購買に角砂糖を買いに行かなきゃならないから、これで失礼」


全くシュガーポットに角砂糖が入ってないなんて重罪だよと愚痴を溢して去っていくローズハート先輩の背中をじっと見つめた。
なんか今、一瞬目が合ったとき、悲しそうだった?

「超カンジが悪いんだゾ」
「………確かに厳しいとは思ったけど、私が話してる時はあんなじゃないのに。
ってそれよりエース、首輪を外してもらうために謝らないとダメでしょ?悪いことをしたのに謝らなかったんだから外して貰えなくても当然だよ」
「うぐ……でもさー」
「言い訳してもどうにもならないよ。ケイト先輩の言うようにタルト用意して出直そ?」




タルトはまぁまぁいいお値段だけど、一生そのままよりずっとマシでしょ?


「まぁ、そうだけどさー。ってことは…オレ、まだ寮に入れないわけ?」
「そうだねー、ハートの女王の法律でそう決まってるからね」
「盗んだものは返さないといけない、でしたっけ?中々この法律は道理に適っているものですね」


盗んだとははまた違うけど、借りたものを返すのって割と当たり前のことだ。ハートの女王の法律って私にとってはよく分からないものが多いけど、こういう法律があるのはいいと思う。

「監督生ちゃんってこの学園の生徒とは思えないこと言うよねー」
「あはは…」

まぁ手違いで異世界から来たわけだし、むしろ私もこの学園の人たちって普通とは一線外れてるなと思うくらいだ。
何というか、無条件に手伝うっていう考えをかけらも持ち合わせていないような…とにかく一癖二癖ある人たちばかりだ。
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