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The end of the story 【ツイステ】

第1章 mirrorハプニング!



「そうか…….このオンボロ寮って雨漏りしてるんだっけ」

魔法の使えない人間がたった一人で屋根の修理ができると本気で思っているのだろうか。あの烏は。
普通の女子高生が修理の技術を持ってるわけないのに。取り敢えず雨風凌げそうだと適当にこの場所を選んだんじゃないかと言ってやりたい…。

「ぎえー!急にひでえ雨なんだゾ!」

私一人でいたら突然大声が部屋に響く。振り向くと放り出されたはずのグリムがぷるぷると体を震わせて水滴を振り払っていた。
あぁ……そこさっき拭き掃除したところ……。
グリムがまた学園に戻ってくるのは知っていたけど、私の存在で変わる可能性はあったから本当に戻ってきたのには少し安心したが。

「!!グリム…やっぱりまた忍び込んできたんだ」
「オレ様にかかればもう一度学園に忍び込むことくらいチョロいチョロい!ちょっと外に放り出したくらいでオレ様が諦めるなんて大間違いなんだゾ!」
「そんなにグリムってこの学園に入学したいの?」
「単純な話しなんだゾ!オレ様が、大魔法士になるべくして生を受けた天才だからなんだゾ!」

天才……ね。色々思うところはあったけど、黙っておく。

「ずっとオレ様は黒い馬車が迎えにくるのを待っていたのに。なのになのに…….。
ふん!闇の鏡は見る目がないんだゾ!」
「あぁ、それは私も思う。なんで私を選んだんだろう…….魔法使えないし、それに」

私、女だし。心の中でぽつりと呟いた。

ゲーム通りならこのナイトレイブンカレッジって男子校だ。私、生物学的にはしっかり女だよ。
体のラインが見えにくい服だったから全くバレなかったけど、胸だって少しぐらいは……あるし。

そうこうしているうちにまたポタリポタリと天井から滴が落ちてくる。

「ぶな"っ!つめてっ!天井から雨漏りしてやがるんだゾ!」
「ひとまずバケツを探さないと…….」
「ふぎゃっ!また降ってきた!
なんでこんな雨漏り、すぐ直さないんだ?これぐらい魔法でちょちょいと直してしまえば……。
って……そういえばオマエ魔法が使えないんだゾ!
ぷぷーっ!使えねえヤツなんだゾ!」

グリムっていちいち発言がムッとするようなものばっかり。でも、小動物に怒っていたって仕方ない。
もっと口喧嘩になって体力を消費するだけだと怒りを無理やりため息をついて抑え込んだ。
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