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The end of the story 【ツイステ】

第4章 stolenスイーツ!






「だから中を開けさせて……って何をやってるんだ!!?」
「だ、大丈夫か?!」



「え、何って……



薬に毒が入ってないって示すにはどうしたらいいか考えて…実際に塗ってみた方が早いかなって」


「だからってナイフで腕を傷つけるバカがいるとは思わないだろう!!」
「じゃ、ジャミル。落ち着け…とにかく止血しないと!」


慌てる先輩方にきょとんとして買ってきた傷薬と火傷の薬を塗ってみせるとこれで毒入ってないってわかりました?って聞くと分かったから早く手当てを素直に受けろと怒られた。この方が分かりやすいって思ったんだけど。

ジャミル先輩が慌てて傷つけた腕をグッと抑えて止血すると包帯を巻く。凄い丁寧なのに保健室の先生より巻くの速い。
気づけばハーツラビュルの先輩方にエースとデュース、グリム。そして、見知らぬ先輩まで私の近くに寄ってきていた。

「ユウちゃん!大丈夫!?」
「おい!ユウ、何やってんだ!」
「あ、エース。どしたの?そこの先輩と話してたんじゃないの?」
「あ、エース…じゃない!それよりその怪我!」


「?毒入ってないって証明するためにやっただけだけど。本当なら火傷の薬の証明として燭台の火を使おうか迷ったけど、それじゃ火事になっちゃうと思って」
「馬鹿か!?お前!」
「子分大丈夫か?痛そうなんだゾ」
「ふむ、ジャミルが手当てをしたならわしの出る幕はなさそうかの」


私。そんなに馬鹿じゃないと思いたい…。
このみんなの表情、お母さんもこんな顔してた、気がする。なんでそんな顔するのか分からなくて…私は馬鹿だから。
でも、ドワーフ鉱山の時のエースたちもこんな顔してた。確か、私のこと心配?して。


「オレ、お前がどんな奴かまだ知らないけどさ。誰かが傷つくことで得られる薬は欲しくないよ」
「あ……そう、ですね。すみません……アルアジーム先輩」


悲しげに笑う先輩の顔を見て、確かに自分だったらそんな薬は要らないかもと思う。確かにこれは馬鹿だと言われても仕方ない。そこまで考えがいかなかった。


「そんな落ち込むなって!あ、ずっとオレのことアルアジームって呼んでるけどジャミルは名前呼びなんだし。オレのこともカリムでいいって!」
「カリム、先輩?」
「おう!あ、この薬はありがたく貰うな!」

え、てっきり突き返されるかと思っていた。

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