The end of the story 【ツイステ】
第4章 stolenスイーツ!
こんなこと、現代日本では色々と言われそうなものだけどそんなのを感じさせない。ふわりと手を乗せられた頭に手を当てて小さく笑う。
こうして頭を触られるのこの世界に来てから何度かあるけど、何度されても不思議な気分になる。
「草なんて美味いか不味いかだけ分かればいいんだゾ」
「まぁまぁ。グリムはもしかしたら消化出来るかもだけど私たちは種類によってはダメなものとかあるわけ。場合によって私たち口入れたら死んじゃうよ?何度もそうやって命の危険を犯してまで薬草とかを食べてばかりじゃ身体がもたないよ」
「……人間って大変なんだゾ…」
薬草の種類の板書をノートに写して、所々口頭で説明された場所は横にメモを取るのを繰り返しているとあっという間に授業は終わった。
魔法使う授業だったらどうしようとハラハラしていたけど、大丈夫で安心した。いかにも魔法薬学って魔法って名前がついてるだけあって魔法使いそうなものだから。
***
次の授業は移動して教室。魔法史の授業だ。
先生はクルーウェル先生とはちょっと違うタイプの厳しそうな先生だ。
そして、何故か猫を抱えている。
「私は魔法史の授業の担当。モーゼズ・トレイン。
こちらは使い魔のルチウス」
クルーウェル先生よりこれぞ先生って感じ。
中学の時の先生にトレイン先生みたいな生活指導の先生がいたのを思い出した。融通が利かないって生徒の間で評判だった。
でも、体調が悪い時には保健室まで付き添ってくれたいい先生だったなぁ。
「君たちにはこの世界に繁栄をもたらしてきた魔法についての歴史を学んでもらう」
「オ゛ァ〜〜〜」
「私はレポートだけでなく授業態度でも評価を行うぞ。居眠りは許さない
では、まずテキスト15ページを開いて。ドワーフ鉱山で宝石の採掘中に発見された、魔法石についてだが……」
居眠りは許さないって言ってるけど、既にうとうとしてる人何人かいるよ?
特に窓の近くに座ってる人はルチウスくんの鳴き声に合わせて欠伸をしたり、目を盛んに瞬きして眠気を覚そうとしてる人がいる。
「ドワーフ鉱山での宝石の採掘で発見された魔法石についてだが」
「オ゛ァ〜〜〜」
ドワーフ鉱山……つい最近行った場所の話か。
色々衝撃的な出来事で記憶に新しい。結局あのバケモノは一体何だったんだろう。