第3章 守るだけじゃあ…【夜久衛輔】
朝、穂波ちゃんのお兄さんの部屋で目が覚めて起きる。
階段を降りてる時点ですーげーいい匂いしてきて。
顔を洗って台所に向かう。
穂波ちゃんはラフな部屋着で、
髪を頭の上の方で大きくざっくりとお団子にして
何やら集中して料理をしてる。
カウンターの前を通っても気付かれかなかったので、
せっかくだから後ろから少し、その手際を観察する。
「おはよ、穂波ちゃん」
作業がひと段落した様子だったから声をかけたら
漫画みたいにビクゥっと驚いてた。
悪いことしちゃった、けど、かわいい。
手際良く料理を進める様子をみてたら俺もやってみたくなって
手伝うことにしたんだけど
至近距離で顔を覗きこみながらお願いごとされると
本気で惚れちゃいそうになる
研磨と付き合ってる時点で身長とか気にしなそうだし
…俺の彼女だったらいいのに
料理上手はほら、あれっていうし…