第68章 忍界大戦2
「今ここに敵はいない!!」
一際大きな声が響き、レンの思考は現実に戻された。
「何故なら皆、”暁”に付けられた傷を持っている!!」
いつの間にやら、そこら辺で起きていた諍いは止んでいた。
皆が皆、見上げる程高い位置に立っている風影、我愛羅の言葉に耳を傾けている。
「砂も岩も木の葉も霧も雲もない!!
あるのはただ”忍”だ!!
もし、それでも砂が許せないのなら、この戦争の後にオレの首を刎ねればいい!!」
彼がそう言った時、皆の雰囲気が変わった。
彼の覚悟の重さを、この戦争にかける思いを感じ取ったかのように思えた。
「オレを救ってくれたその友を、敵は今狙っている!!
彼が敵に渡れば世界は終わる!!
オレは友を守りたい!
そしてこの世界を守りたい!!」
友って誰だ?
世界が終わるってどういうことだ?
大袈裟じゃないか?
などの疑問はあったものの、まぁいいか、とレンは隅に置いておく。
「世界を守るにはオレは若すぎる!浅すぎる!
だから…、皆の力を貸してくれ!!
同意する者はオレに続け!!」
「「「おおぉぉぉぉぉ!!!!!」」」
広場から歓声が上がった。