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夢小説短編集【IDOLiSH7】

第2章 憧れの人〜ドリノベVer〜


このモデルさんがモモさんを狙っているというのは結構有名な話だ。

とあるバラエティ番組でも、昔からRe:valeのファンで特にモモさん推しだと公言している。

それに、やはり芸能人同士が並ぶとお似合いとしか言いようがない。

そんな二人を見ていてたら、少しだけモヤモヤした気持ちになってしまった。

まだ何か話しているようだったが、これ以上この場に居るのはやめておこう。

二人の側を離れると、後ろから声を掛けられた。

「おはようございます!今日もヨロシクな!」
「はい、今日もよろしくお願いします!」

元気よく挨拶してくれたのはIDOLiSH7の和泉三月さん。
最近百さんについでMCの仕事が増えている新人アイドルだ。
彼も人懐っこいタイプで、スタッフや共演者から評判が良い。

「ん?赤ネイルとか珍しくね?」
「ああ…た、たまには赤も良いかなあなんて…」
「いつも目立たないようにとか言ってシンプルなネイルが多かったもんなぁ」
「よ、よく見てますね!」
「ほら、モモさんが赤ネイルしてるだろ?だから男でもネイルするんだなぁとか思ってたら、他の人の爪も気になるようになっちゃってさ」

やはりMCに向いている人は視野が広くて観察眼が鋭いのだろう。

いちスタッフの爪の色を覚えているなんて、記憶力もさることながらあっぱれだ。

「にしても、赤も似合ってんじゃん!俺も今度塗ってみようかなぁ」
「じゃあ、今度私のマニキュア使ってみます?」
「え、マジで?助かった~!男一人で化粧品売り場なんてとても行けないからなぁ…」
「三月さんなら大丈夫だと思いますけど?」
「オイ、それどういう事だよっ!」

三月さんと声を出して笑い合う。

楽しい人と喋ってるだけで、こちらも楽しくなってくる。

それはRe:valeも同じで。

だけど、今は少しだけ気持ちがモヤモヤしている。

「………」
「…モモ?どしたの?」
「…え!?な、何?ユキっ…!?」
「いや…」

三月さんのおかげで、さっきのモヤモヤが少し晴れたような気がした。

「やっと笑ったな」
「え…?」
「いや、なんか元気なさそうだったからさ。じゃ、また後で!」

やはり鋭い…

出演者に心配を掛けるなんてスタッフとして失格だ。

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