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夢小説短編集【IDOLiSH7】

第2章 憧れの人〜ドリノベVer〜


一向に答えを言おうとしないモモさん。

「私に、何か言いづらい事なんですか…?」
「…う、うん」

そ、そうなんだ…

モモさんと一緒のユニットでもなければ親友でもない。

ただの赤の他人の私には話せない事もあるだろう。

「…じゃあとりあえず、そろそろ出ましょうか。モモさんもお約束あるみたいですし」
「…へ?約束?」
「はい…」

先程話していたモデルさんとご飯を食べに行くハズだ…

「約束って、あいちゃんに楽屋で待ってるように言った事だよね…?」
「あ、いえ…その、先程お話されていたモデルさんとお食事に行くのでは?」
「ああ、行かないよ。だって俺らだけで行ったらスキャンダルになっちゃうし、ダーリンに怒られちゃ…」

そこまで言って、モモさんが口を止めた。

「…て、ていうか…ユキを押し倒したって、マジ…?」
「へ?あ、あれはユキさんに手を引っ張られてしまってっ…!」
「そ、そっか…」
「はい…」

ユキさんの話になった途端、再び楽屋の雰囲気が重くなってしまった。

「そ、その後押し倒されてたのは…?」
「それは…よく分かりません」
「そっか…」

あぐらをかきながら何かを考え込むモモさん。

「すみません、ご心配をお掛けしてしまって…」
「う、うん。本当楽屋入った瞬間ビックリした…」
「ですよね…」
「危なくユキを殴るとこだった…」
「えっ…!?」

な、何もそこまで…

「…朝さ?」
「はい」
「…話すって言ったでしょ?赤ネイルの理由」

そうだ…
朝から色々あってすっかり忘れてた。

「…聞いてくれる?」
「も、もちろんですっ」

なんかモモさん緊張してる…?

この赤ネイルにそんなに凄い理由が…?

私がそう返答すると、胸に手を当て何度か深呼吸をし、ゆっくりと口を開いた。

「昔とある雑誌にさ、好きな人を振り向かせるには赤いネイルって記事が書いてあったんだ…」

モ、モモさんの好きな人…

「…それでこの番組の収録する時は絶対に赤いネイルにしてんの」
「そ、そうだったんですね…」

つまり、この番組に関わってる人の中にモモさんの好きな人がいるという事だ。

「か、叶うといいですね…」

これが私の精一杯の言葉。

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