第12章 ❄️ その実態は
「いいかい!?状況設定は【敵】がアジトに【核兵器】を隠していて、【ヒーロー】はそれを処理しようとしている!」
((設定アメリカンだな!!))
「【ヒーロー】は制限時間内に【敵】を捕まえるか【核兵器】を回収すること、【敵】は制限時間まで【核兵器】を守るか【ヒーロー】を捕まえる事。」
そこまで言うとオールマイトはカンペをしまい、どこからともなく穴の空いた箱を取り出した!
「コンビ及び対戦相手はくじだ!」
「適当なのですか!」
飯田のツッコミに緑谷が横から「プロは他事務所のヒーローと急遽チームアップすることが多いし…」と考察を述べる。
飯田は納得し、「そうか…!先を見据えたはからい…失礼致しました!」と謝る。
(飯田くん、素直やなぁ)と、ほっこりする麗日。
「いいよ!!早くやろ!!」
そして誰よりもウキウキしているオールマイト。
順番に、くじが引かれてゆく。
(誰とペアかな!)
雪も、ドキドキしながら手を伸ばした。
「おっと雪少女、すまないね。君は''特別枠''だ。」
そう言ってサッと箱を引っ込めるオールマイト。
『え、え?』
「説明するから皆が引き終わるまで待っててくれ!」
『はい…』
どういうことだ。確かにうちのクラスは21名で、2名ずつペアを組めば当然1名余る。そこはどうにか融通を聞かせるのだろうと皆が思っていた。
しかし。名指しでの特別枠。
くじを引く権利の与えられなかった少女は、少しの不安を抱きながら皆がくじを引き終わるのを見守る。
「さて!少年少女!ペアは決まったね!!では説明しよう!!まずは、雪少女以外の20名で1度ずつ訓練を行う!」
『………!!』
自分は参加出来ないのか。もしかして、奇数でひとり余計だから体力テストで、最下位の自分がペナルティとか…?
「心配するな、雪少女!!''まずは''と言っただろう?」