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絶対零度のさらに向こうへ❅*॰ॱ【ヒロアカ】

第9章 ❄ 再会や初めまして





少女が春の光にすっかり眠気を誘われてしまった頃、ガラガラ、と扉を開けて入ってきたのは 爆発の個性を持つ少年だった。



静かな教室。


1番最初か と思いながら自分の指定された席へと近づいてゆくと、


















「あ?」


斜め後ろの席に突っ伏している生徒がいることに気付く。



顔は 柔らかそうな白い髪に隠れている。それは雪のように太陽の光を反射して僅かにきらきら と輝いており、眩しく感じた。


「…………入学早々寝てやがんのか」


別に、どうでもいいのだが。


何となく、イラッとして。
自分の席につき、ガッと音を立てて机に足をかける。



しかしそれに驚くものは まだ居ない。















❄❄❄





入室するクラスメイトを見守ろうと決めた少女を囲む 3人の生徒。



教室には既にほとんどの生徒が到着していた。



依然、少女は眠ったまま。



3人の中で1番最初にその少女に気が付いたのは、いわゆる''イメチェン''をした少年。

彼は少女の右隣の席であり、左に突っ伏す白髪を見てピンと来たのだ。声をかけようかと思ったが、賑やかな教室の中で静かに眠る彼女を纏う空気に踏み込むのが何となく悪い気がして 先に校門で出会った2人を呼び集めて来たところだ。


「うん、間違いないね!」

「ええ、きっとあの子よ。」

「やっぱそうだよな。どうする?起こしてみるか?」

なんか悪いかな、と困った顔をする。

「確かに、よく寝てるねぇ。」

「でも、もうすぐホームルームの時間よ。起こしてあげた方がいいんじゃないかしら。」

「それもそうだな。」


3人で呼びかける。


「お~い、起きて~」
「零ちゃん」
「朝だぞ〜」









すると。


















少女はゆっくりと顔を上げた。






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