第5章 ❄️️ 実技試験
「 あいつ、正気かよ!!!」
「終わった…タイムロスしすぎてる…」
「おい!危ねぇぞ!!助けが来るのを待て!!!」
皆が、巨大ロボットに立ち向かわんとしている少女に気づき始める。
「ちょっと、どうするの?」
カエルのような彼女が引き返してきて右腕を掴む。
『お願い、さっき引っ張ってくれたみたいに私を投げて欲しい。』
「ケロ!?無謀だわ!!危険すぎる!」
『でもやるしかない!皆潰されちゃう!!』
「おい!!!」
「ねぇ!何してるの!?」
『あ…』
近づいていてきたのは、演習場の入り口で逢った切島と、ピンク色の肌をした少女だった。
『あれを壊すの。』
「は!?何言ってんだ!?」
「そうだよ、危ないよ!!」
『でもここで待っていたってしょうがないでしょ。それに、』
一歩踏み出して振り返り、イタズラっ子のような笑顔を見せる。
『あれ倒したらきっと、合格間違いなしだよ。』
呆気に取られる3人。
気にせず今にも飛び出しそうな少女。
「ケロケロ?説明聞いてなかったのかしら?」
「ほんとに!マイクが言ってたんだよ!あいつは…」
「ははっ!楽しそうにしやがって。黙って見てるなんて漢じゃねえよな!!オイ!俺も手伝うぜ!!」
「え?ちょっと切島!!黙って見てなくてもいいから止めてよ!」
そんな声は もはや2人には届いていない。
「足元止めるくらいならやってやんよ。」
『本当!?ありがとうきりしま!』
「おうよ!…っていつの間に名前覚えたんだ!」
「あ~ダメだこりゃ…」
「ケロ、これ以上言っても無駄のようね。」
2人の少女は顔を見合わせ頷く。
「あたしも手伝わせて!」
「私も手伝うわ!」