第3章 ❄ 悪夢と繋がっているもの
❄❄❄
電車に乗り換え、もう一度地下鉄に乗り換え、
ようやく。
雄英高校の最寄り駅に向かう地下鉄には、自分と同じ入試を受けるであろう中学生がたくさん乗っていた。
''個性''とはなんと上手い言葉だろう。
超能力抜きにしたって、それに起因する見た目でもう、
本当に個性豊かだ。
最寄り駅に付くと、中学生達がぞろぞろと降りてゆく。
地元でもそうだが、どうやら自分は一段と小柄らしい。
こんなに大きい人達の中から勝ち残らないといけないのか。
いいや、関係ない。
『リラックスして、できることをやるだけ。』
そう小さく呟き、背筋を伸ばして歩く。
自然に、周りの人達の表情が見えてきた。
皆、目指す場所は同じだが…
自信に満ち溢れている人。
緊張した顔つきの人。
強く前を見据える人。
下を向いて歩く人。
同い年のライバル達も、皆それぞれ別々に 思うことがあるのだろう。
そして辿り着く。