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絶対零度のさらに向こうへ❅*॰ॱ【ヒロアカ】

第15章 ❄ ヒーローみたい?





為す術もないないままカオスな人混みを眺めることしか出来ないでいた時。




『!…いいだ?』



出口を正面に、自分よりも後方部から眼鏡をかけた男子生徒がふわりと浮かび上がる。


(??何してるのかな?)


そう思ったと同時、飯田は自らの個性【エンジン】を発動させ…








グルグルグルグルッ!!



すごい勢いで回転しながら出口方向へと飛んでゆく。



『!?…??』

雪は左から右へと通り過ぎてゆく飯田を不思議そうに眺める。















バゴンッ!




やがてトルネード飯田は【EXIT】と書かれた出口表示の上の壁にぶつかって動きを止める。


『痛そう…』





「皆さん…、大丈ー夫!!」






































❄❄❄




飯田の活躍によりパニックになっていた生徒達は落ち着きを取り戻し、次第にゆっくり辺りの生徒の数が減ってゆく。



『かみなり、ありがとう。見つけてくれて。』


床へ降りた雪が改めて礼を述べると、上鳴は少し顔を赤くして頭をかく。


「いや、雪女の子だし?当然だし?」


照れて目線を泳がせる上鳴を見て雪はくすっと笑うと軽くグーで上鳴の溝落ち付近を小突いて言った。


『かみなりヒーローみたいだった!』

「あはっ、いや~それほどでも~!!」


雪の言葉に謙遜しながらも嬉しそうな顔で高速で頭をかく上鳴。



「オイ!2人とも怪我ねぇか??」

切島も合流し、雪が確保しておいた席へと戻ることにした。


『きりしま!あのね、かみなりが助けてくれたから平気だったよ。』

「そんな褒めるなって~!」


頭をかくスピードをさらに早める上鳴を見て、雪は微笑んでいる。




「お………っそうか!やるな上鳴!!女子を守るなんて漢らしいぜ!!」



えへえへえへ、と照れる上鳴を見て、切島は。


(俺、全然ダメじゃね?)

と少し、落ち込むのだった。









「悪いな、雪。俺も探したんだけど見つからなくて。」

『そうだったんだ、ありがとうきりしま。……私も2人を見習わなきゃね!』











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