第3章 :魔法と逢瀬と魅惑(レトロな便箋の概要)
数秒ほど視線が固定されている気配があった。ややあって、の背中にやんわりと触れてきたリヴァイは、真情のある響きで低めに囁いた。
「一緒に珈琲でもどうだ。下のロビーで待ってる」
ぽんと背を叩いて、シャツを片手にリヴァイは部屋から出ていった。
その後メイドと共に部屋に戻ったは、鏡に映る自分を見て仰天した。首と胸許にある数個の赤い痣はどうみてもキスマーク。
「何もなかったって言ったくせに〜。なんて人なのっ」
もちろん朝食の誘いなどお断り。リヴァイはロビーで待ちぼうけの刑を科せられたのだった。