第7章 繊月
side S
相葉先生が、混ぜっ返してくれたりするから…
話はなんだか有耶無耶になって終わった。
でも、大野の顔をみたら。
結構スッキリした顔をしていて。
話して、良かったんだなと思った。
相葉先生が、晩飯まで作ってくれるということで。
なんやかや足りないものを買い出しに行ってくれた。
それを見送ってリビングに戻ると、大野は眠そうにしてた。
「大野。横になるか?」
「…うん…」
スタンドを持ってやって一緒に寝室に戻った。
ベッドに横になると、大野は気怠そうに俺を見上げた。
「ん?」
「先生は寝ないの?腹痛いんでしょ?」
「ああ…大丈夫。さっき痛み止め飲んだし…」
「一緒に寝る?」
「ねっ…寝ないからっ…」
「じゃあ…」
服の裾を掴まれて、ぐいっと引っ張られた。
「おわっ…」
大野の上に覆いかぶさるように倒れてしまった。
「な、何するんだ…」
「キスして」
「ばっ…」
「相葉先生、今居ないよ?」
「大野ぉ…」
「ん」
大野は目を閉じて、くいっと顎を上げた。
「だめだっ」
「なんで?」
「なんでって…」
俺とおまえは教師と生徒で…
それにおまえ、未成年だし…