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裸の月【気象系BL】

第7章 繊月


「あ~…翔ちゃんのお父さんの会社の方が、立場上だったんだ?」
「そういうことです…俺自身には大野のお父さんのことをビビらせるような要素は一個もないんですがね…」
「だよねー!ただの私立高の教師だもんねー!サラリーマンっ」
「はあ…」

相葉先生が笑って、先生の肩をポンポンと叩いた。

「だから、大野くんのお父さんは、素直にお母さんを入院させてくれたんだね?」
「そう…そういうことなんだ。大野」
「…はい…」

なんか、すごく納得した…
あの父さんが、素直に先生の言うことを聞くはずないって思ってたから…すごく、納得。

そして、情けないなって思った。
自分の父親なのに…情けない…

「それと、その脅したときの勢いでな。大野はこれから、うちに下宿する許可も貰ったから」
「…本当に…?」
「ああ。家に帰すと、また同じことを繰り返すかもしれない。それに、お母さんはいつ治るかわからないし…」
「…父さんは…ちゃんと母さんの面倒を見るって約束したんですか…?」
「ああ…もし、お父さんに確認したいのなら、ここに呼び出してもいいよ」
「そうですか……」

本当、なんだ…
本当に父さんは、母さんを病院に…

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