第6章 幻月
頭ん中真っ白になって
なんも考えられないくらい気持ちよくて
先生の中に、いっぱい出して
出しても出しても出てくる
止まんなくて
先生の体、ぎゅって抱きしめながら
怖いくらい気持ちいいのが止まらなくて
なんで
先生が触ると気持ちいいのか
なんで
先生があんな目で見たくらいで、あんなにショックだったのか
なんで
こんなことするくらい、許せなかったのか
それは先生のこと…
「大野…」
どのくらいそうしていたのか…
先生の体から力が抜けて。
「先生…」
少し体を離したら、ずるりと俺が先生の中から抜け出して。
「う…」
その気持ちよさに気を取られてたら、先生の体が後ろに倒れて。
「先生っ…」
目は開いてるんだけど、後ろの壁に凭れて荒い息を吐いてる。
「ごめんなさい…ごめんなさいっ…」
「いい…大丈夫…」
顔も体も真っ赤になってて。
「頭、ぶつけたから、立てない…」
さっき…さっき振り払ってしまった時だ…
「ま、待って…」
立ち上がって先生を浴槽から引っ張り出そうとしたとき、水面に白い精液が浮いてきた。
今更…本当に今更なんだけど、俺はなんてことしてしまったんだって…
血の気が引いていくってこういうことを言うんだ。
もう、どうしていいかわからなくて。
先生の腕を掴んで浴槽の縁に座らせて、なんとか洗い場に出てもらって。
俺もふらつきながら出ると、シャワーで体を流して…
先生の体も一緒にきれいにして、それから浴室を出た。