第6章 幻月
突然眠りから覚めたみたいに、なにもかもが現実で夢じゃないって理解できて。
動けなくなった。
「いいよ…そのまま、動けよ…大野…」
「でも…先生…」
「いいから…苦しいだろ…?」
「先生…」
ぎゅっと俺の体に抱きついて。
先生は自分から腰を動かした。
「ひゃっ…」
凄い勢いで、浮いた腰が戻ってきて。
お湯と一緒に先生の奥深くに、潜り込んだのを感じた。
「う…ぅ…」
「先生…痛い…?」
「い、たい…」
「ごめん…ごめんなさい…俺、ごめんなさい…」
なんで…
なんでこんなことしちゃったんだろ
なんで先生に俺と同じ目に遭えばいいって思ったんだろ
だって、先生助けに来てくれたじゃないか
どうして…どうして…
「いいから…大野…我慢するな…」
そう言いながら、また腕に力が入って。
先生の腰が、また浮いた。
「や…せんせ…あっ…」
また戻ってきた先生の中。
熱くて凄い締め付けて。
気持ちよくて。
耐えられなかった。
思わず腰を突き上げた。
先生が腰を下ろすタイミングで、俺も突き上げた。
「っ…大野っ…」
「先生…ごめんっ…」
気持ちよくて…気持ちよくて。
腰が勝手に動くのが止まらない。
「ごめ…気持ちいい…ごめん…先生…」
「大野…」
もうすぐに限界が来て。
お湯の熱いのと、先生の中の熱さで、体が発火しそうに熱くて。
「先生っ……」