第6章 幻月
ぐったりしてる先生の肩を乱暴に掴んだ。
俺を見てる先生の目は、力なく焦点が合ってない。
唇は誘ってるみたいに赤くて
”…嘘つくからだろ…”
和也さんの声が聞こえた
”…おまえらが嘘つくからだろ…?”
そう、先生は嘘をついた
だから、なにしてもいい
助けたいって言ったのに
嘘ついたから
俺みたいに、なればいい
「…大野…?」
声に力がなくて。
先生の足を持った。
足にも力が入ってないみたいだった。
「…なにして…」
体を先生の足の間に滑り込ませて、腰を掴んだ。
「…え?」
朦朧としてる先生の体は、お湯の中だから軽い力で一瞬浮き上がった。
そのまま、先生の後ろの穴に向かって、自分の腰を突き立てた。
「っ…ちょっ…あっ…待ってっ…」
腕が水面を跳ね上げて、顔に水がかかる。
それにも構わず、先生の硬い入り口に向かって突き上げた。
「大野っ…大野待ってって…」
うるさい
うるさい
うるさい
俺のこと疑ったくせに
何度目か、そこに自分のを突き立てたとき、少しだけ先っぽが中に入った。
「あっ…お、大野だめだからっ…」
一気に腰を突き上げた。
「あああああああっ…」
悲鳴が、浴室に響いた。