第6章 幻月
「ちょっ…えっ…」
そう言って、先生は黙り込んでしまった。
早く…気持ちよくしてくんないかな…
そう思って、少し腰が動いた。
握っていた、先生の手が少しびくりとした。
「あぁ…」
いい…気持ちいい…
なんでこんなに気持ちいいのかな…
さっきまですごく寒かったのに、全然寒くない。
あったかくて、気持ちいい…
「もっと…先生…擦って…?」
「大野…」
戸惑ったような声が聞こえるけど、先生の手の上から自分の手をぎゅっと握り込んで。
少し扱いた。
「うあ…」
もう、それだけで。
びっくりするほど気持ちよくて。
ヤバいくらい気持ちよくて。
でも、だるくて手がうまく動かせない。
ちから、入らない。
「せんせ…お願い…手…して…?」
また先生の顔を見上げると、先生は酷く赤い顔をして…
唇を噛み締めてた。
「あっ…」
急に、ぐっと握ってた手に力が入って。
そのまますごい勢いで先生の手が動き出した。
「あっ…あっ…」
体が飛び上がりそうなほど、気持ちよかった。
もうわけがわからなくなって、体がじっとできないほどムズムズして。
体を捩って、先生に抱きついた。
「せんせぇっ…きもちいいっ…」