第2章 アイ・ワズ・アイ
くう、と涙まで流しながら天を仰ぐ檜佐木クンをはじめとする隊士達の反応に、大袈裟な、と零しつつ。期待してるでと言い、背中にいつまでも感謝の言葉を受けながら九番隊隊舎を後にして六番隊隊舎へと向かう。
「びゃーくやクン、あーそびーましょー」
「……」
「なんや冷たいなァ、反応なして。仕事終わったん?」
「とうに終わっている。兄待ちだ…行くぞ、愛美」
すたすたと私を置いて先を歩く彼を小走りで追いかけて、遅くなってごめんと笑う。今日は元より白哉クンと夕食を共にする約束をしていたのだが、思ったよりもインタビューに時間がかかってしまった。その旨を伝えると、横目でじろりと睨まれる。
「余計なことを話していないだろうな」
「余計なことって何やろか?」
にこりと笑ってはぐらかすと、より一層厳しくなる視線。このあと白哉クンとご飯行って来るとは言うたなァ。なんともなしに言うと、それが余計なことというのだと冷たく返されてしまった。そんな反応も慣れっこな私は、気にすることなく機嫌よく歩く。すれ違う隊士達の視線を集めながらああだこうだと話していると、特集などくだらない、と彼が言うものだから。それには少し同意だけど、でも。
「くだらんくても、見てくれはるんやろ?白哉クンは」
にこりと微笑んで顔を覗くと、少しだけ眉を寄せて彼が私を手で押しのける。
「兄が話したであろう余計な話は、確認しておかねばならないだろうな」
私の尊厳に関わる話だ、と。付け加えるように言う彼に、信用ないなァと笑った。
―――まったく、素直じゃない。