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徒花まみれの心臓【BLEACH】

第31章 もうすぐ僕は明日へ向かうから














ワンダーワイスがフーラーを連れてやって来た。それはつまり、藍染隊長が動く事を意味していた。藍染隊長から少し距離を取り、気を引き締める。もうすぐだ。もうすぐ、その時はやってくるのだ。浮竹隊長に穴を開けたワンダーワイスが雄叫びを上げる。フーラーが総隊長の火を噴き消し、そうして炎の壁が消える。


「---嫌な匂いやなァ、相変わらず」


踏み出す。乱菊の霊圧の弱々しさを感じ取り、素早く目を走らせてその姿を探した。乱菊だけでなく副隊長達が倒れている。どうやらイヅルが治療をしてくれているようだ。命を落とすことはないだろう、と、安堵する。イヅルと目が合った気がして、笑みを深めた。……無事で良かった。


「死の匂いこそ、この光景に相応しい」


「---待てや」


遂に来てしまったか、と。目を伏せた。グリムジョーを迎えに行った時に会った時のことを思い出す。なぜ藍染隊長の下につくのかと、少しは本心を言ってみろと叫んでいた彼の姿。百年ぶりに聞いた声に、その姿に、泣きそうになるのを必死に隠した。あの時はすぐに反膜に包まれ虚圏へ戻る事ができたから良かったけれど、今回はそうもいかない。袖の下で掌を握り締めた。


「久し振りやなァ、藍染」


あの夜に犠牲となった隊長格達が集う。全員揃うと流石に壮観だ。


「…なんやえらい…懐かしい顔が揃うてるやないの」


滔々、平子隊長と敵対する時が、きてしまった。藍染隊長が意味深な視線を送ってくる。(私がやれ、と。)お前が相手をしろと語りかけてくる視線に笑みを返した。抜刀しようとしたところで、マイペースな彼等は所縁のある人物へと挨拶をしに行ってしまう。総隊長は平子隊長と話し終わった後に私を見遣る。誰にも気付かれないように、小さくこくりと頷いた。


そうして、フーラーがギリアンを大量に吐き出す。驚く隊長達なぞどこ吹く風で、平子隊長達が悠々綽々とギリアンを滅していった。流石だ。ふ、と平子隊長の姿が消える。藍染隊長の前に現れた彼は、仮面を付けたまま、口を開いた。


「どや、随分虚化を使いこなすようになったモンやろ?…藍染、終いにしようや」


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