第16章 終焉の汽笛
聞けば、あの子は病人や怪我人宛てのお見舞いの品目当てに、頻繁に四番隊へ赴くそうだ。これには流石に苦笑しか零れない。らしいと言えばらしいのだけれど。
「もう引き返すんは無理や、やり遂げんとあかん」
長い長い廊下も回想に耽ると早いもので。いつの間にか到着してしまっていた…一番隊隊舎の扉の前。そこに立って、扉が開くのを待つ。いつものように、見る者を不快にさせるような、不気味で胡散臭い微笑みを貼り付けて。
(始まりますよ…総隊長、藍染隊長)
ギギィと音を立てながら開かれた扉。総隊長を初めとする、私を除いた…否―――…私と十三番隊長サンを除いた護廷十三隊の隊長達が、既に揃っていた。
「来たか…三番隊隊長・市丸愛美」
私が一歩踏み出した瞬間から、序章は終わる。それは同時に、藍染隊長の企てた目論見が始動することをも意味している。総隊長が本格的に藍染隊長と戦うことを、意味しているんだ。
「……何ですの?いきなり呼び出されたか思うたらこない大袈裟な…」
そして―――…一歩、踏み出した。
終焉の汽笛
(苟且の平和は、崩れてゆく)
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なるべくアニメに沿うよう書きます!