第4章 この胸の中は暴かないで
「……痣が…、」
やっと放してくれた2人を恨めしげに見ながら手首を摩っていると、白哉クンが私の腕を優しく掴んで痣を見る。馬鹿力2人に掴まれたお陰で見事に紫色になりました。くっきり。ここ大事だから2回言うけど、くっきりだからね。
「……」
白哉クンが私を脇に抱え、驚きの声を上げる間もなく瞬歩で六番隊舎の隊首室に連れていかれた。
「白哉クン?」
「………」
「だんまりはあきまへん」
「兄のその仮面、いつまで付けておくつもりだ」
「…言ってる意味が分からんなあ」
「……………」
彼が少しだけ眉を顰めた。分かってるよ、君が私を嫌う一番の理由はこの微笑なんだって。私は君が大好きだよ、でも、この微笑だけは……この仮面だけはどうしても譲れない。幼い頃からの癖のようなものだから。私は仮面を被り続けていなければ、生きていけないの。
「兄の微笑は不愉快だ」
「せやろね」
似たようなことを、随分昔に言われたことがある。私が唯一憧れた、大好きな平子隊長。私、凄く大切な人がたくさん出来たんです。中でも白哉クンは特別です。私は残念ながら彼に嫌われてるけど、それでも隊長と同じくらい大好きなんです。隊長の時と同じように、私は近い未来彼を、みんなを、裏切る。隊長の時と同じように嘘を吐いて吐いて吐きまくり、私は彼を、みんなを裏切って消えていってしまう。
隊長、白哉クン、…ごめんなさい。
この胸の中は暴かないで
(いつか来たるその日まで、)
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更木さんは、意外にも一緒にいて一番気を抜ける人。彼は腹の探り合いなんてことを考えないから。対する更木さんは、成代主がお気に入り。強いし煩くないし鬱陶しくないから。
平子さんは成代主が唯一慕った人物。何だかんだ言いつつもいつも隊員思いだった優しい人。対する平子さんは、愛でていた成代主の真意を知りたいと思ってたり。