第4章 この胸の中は暴かないで
「馬鹿モンがぁっ!」
「うー…堪忍、反省してます。せやけど総隊長、そんな怒ってはると血管切れはるで?」
「余計な世話じゃ!」
「もういいじゃねえか、充分謝ったんだしよ。さっさと解放してくんねえか」
最初は建物壊さないように気を遣ってたんだけど……そんなことしながら勝てるような相手じゃないし、負けるのも嫌だったから、半ば自棄になって建物のことを気にせずやってしまった。―――被害は甚大。幸い怪我人は出なかったけど、十一番隊舎が半壊するという結果になっちゃて、総隊長にこっぴどく怒られてる最中だ。
「隊長同士が鍛練中にあろうことか斬魄刀で闘り合うなど…しかも市丸、おぬしの斬魄刀は最速でもあるが最長でもあるのじゃ。そんな斬魄刀を辺り構わず振り回しおって……おぬしの斬魄刀の能力を知らぬ隊士達が腰を抜かしておったぞ!」
くどくどくどくどと長い説教をされ、解放されたのは二時間経ってからだった。
「更木クン、すんません。十一番隊舎壊してもうた」
「別に構わねえさ。すまねえと思うんだったら……「愛美」…チッ」
「白哉クン!」
いつものように自然と隣に並ぶと、無言で頬を抓られた。容赦ないねぇホント、痛いって。
「兄が悪い。―――行くぞ」
「ちょっ、待ってぇな白哉クン、」
あっれー、…何か怒ってる…?
「オイ、待てよ」
白哉クンに掴まれていない方の腕を更木クンに掴まれ、ピタリと足を止める。
「…何か用か」
ギリギリギリギリ
「そりゃこっちの台詞だ。市丸は今俺と話してたんだぜ? 用がねえんならこいつは置いてテメェだけ消えろ」
ギリギリギリギリ
「いたたたたたっ、ちょ、2人とも…っ…どんだけ力強いん!? 取りあえず放してほしいんやけど……!」
「放さぬか」
「テメェが放せば済む話じゃねえのか」
腕、もげ、るって!
「な、何やってんスか朽木隊長、更木隊長……? …って、市丸隊長が死にかけてますけど?!」
「なんやよう分からんけど助けて阿散井クン!」
グッドタイミングだよ阿散井クン!いい加減骨がミシミシ言ってるような気がするんだけど本気で。更木クンが馬鹿力なのは知ってたけど、まさか白哉クンまで馬鹿力だったなんて…見た目とは裏腹に、なんてよく言ったもんだ。