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徒花まみれの心臓【BLEACH】

第33章 故に、君と、心中




愛おしさを込めた瞳で、声で、藍染隊長が言う。そこにはほんの少しの怒りも悔しさも無くて。この人は本当に、どうしようもなく私を愛してしまったのだと悟る。自然と流れ落ちる涙が、口から溢れ出る血と混じって、苦い。口を拭う。そうして、彼の頬に手を添えて。


「---愛してます、藍染隊長」


残酷な言葉を吐きながら、口付けた。その瞬間、ふわりと崩玉が藍染隊長の中から出てくる。


「…融合してなくても、一度は身体に取り込んだんや、何かしらの影響は受けてはるはずです。せやから、念の為やけど、一度貴方を私に封印させてもらいます」


「…構わないよ」


「---本当に、ええんですの?」


私如きに自分の野望が絶たれるなんて、死ぬことになるなんて、悔しくはないのだろうか。私を愛してくれているのは知っている。私の狙いなど知っていたにせよ、それでも、藍染隊長を裏切った私に、あまりにも怒りが見えなくて。すんなりと事が運ばれていることに不安を覚える。けれど藍染隊長は、ずっと、穏やかに微笑んでいるのだ。


「…そうだね、ここで私の野望が絶たれてしまうのは少し残念だ。だが、不思議と心中は穏やかでね……君が私との約束を守ってくれたからだろうか」


初めて私のために泣いてくれたね、と、藍染隊長は笑う。


「私んこと愛してくれて、ありがとうございます」


ちょっとの間私ん中に封印されてて下さい、ほんで、一緒に死にましょか。言って、浦原サンに視線を向ける。苦々しい顔をした彼は帽子の唾を下げ、頷いた。












「愛しているよ、愛美」












そうして、浦原サンの力を以ってして、藍染隊長は私の中に封印された。全てが終わった瞬間だった。


















故に、君と、心中
(血を流しすぎたのか、ふらりと身体がぐらつく。倒れそうになった身体を支えてくれたのは、蒼髪の彼だった)





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