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《イケメン戦国》未来から来た戦国姫

第50章 前方の敵




「そいつをこっちに寄越せ」
「ハッ⁉︎渡せばどうしてくれる。
どうせ殺すのだろう?……まぁ、見逃されるのも癪にさわるがな」
「解ってるじゃねぇか、
殺す。見逃すなんて選択肢は毛頭ねぇな」
ギラつく眼差しが、敵将 大崎義隆を射る。
「まぁ、そうだろうな…だが、
ワシもただ殺されるだけとは考えておらん」
「何?」
「お前も一緒だ」
考えがあるのかないのか、分からないが、
怯むどころか、余裕の笑みを見せる義隆氏。
「ハッ、お前なんかと一緒に逝くもんかっ」
政宗は冷笑した。

「刀を捨てろ」
相手も怯まない。
「……」
そんな義隆を政宗は黙怒と睨む。

「…捨てろと言われて、はいそうですか、って捨てられるかよ」
鼻で笑う政宗に、たたみかける。
「この女がどうなっても良いのか?」
「どうなってもいい!」
「‼︎」
政宗が答えるより早く、瑠璃が声を上げた。

こう言う時の瑠璃の行動力にはいつも驚かされる。

「だから、政宗つ!捨てちゃ駄目っ‼︎」
下衆な笑みを浮かべる義隆に、政宗も余裕の笑みをかえす。

(こんなにも心強いなんてな)

思っても見なかった。
弱さになると思っていたのに。
声を出して笑いたい程、笑いが込み上げてくる。






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