第8章 隠秘慰撫(R18)
私はこの人の傍にいたい。
だから、死にたくないし、
死んで欲しくない。
私はこの人を守る為に、
自分が生きる為に、銃を手に取る……だろうか…。
(手に……人とはなんとも自分勝手で利己的で傲慢ね…)
『よーく考えろ。……もう、答えは出たであろう。ククク…』
信長様にしたり顔で笑われた気がした。
胸に顔をつけている瑠璃の表情が
柔らかくなって政宗には見えた。
「なに、考えてるんだ?」
「ん〜…ずっと、こうして…傍にいたいなって」
童女が甘えるような、それでいて、祈るような声。
「なーんだ。いればいいだろ、ずっと…」
俺は瑠璃の髪をそっと梳く。
(簡単に言うなぁ)
ふふふっ と瑠璃が笑った。