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《イケメン戦国》未来から来た戦国姫

第45章 兆報




グシャッ
政宗が文を握り潰した。
「政宗?」
秀吉が恐る恐る声をかける。
「信長様、申し訳ございません。
俺は奥州に戻ります」
「政宗様?」
「政宗さん、どうしたんですか」
三成が心配そうに眉を下げ、家康が理由を問う。
「…叔父が…最上が動きやがった」
政宗は悔しそうな憎らしげな表情で小さく答えた。
「政宗、どうするんだ」
「どうするもこうするも、答えは一つだ」
秀吉の問に政宗は蒼い瞳に炎を宿して、一言言っただけだった。
「瑠璃、戻って支度だ」
「政宗さんっ、瑠璃は置いてっ…」
瑠璃を連れて御殿に戻ろうとする政宗に家康が待ったをかけた。
「馬〜鹿、お前には面倒見させてやらねぇよ。
コイツを置いてくって考えは毛頭ない」
勇々と笑う政宗に、呆れた溜息を吐く家康。
その後ろで瑠璃が苦笑していた。

「後悔しますよ」
負けられないのか、家康の最後の一言が追って来る。

それを、政宗は襖で遮った。






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