第43章 最近の姫の日常(R18)
「瑠璃?」
「……政宗、何でそれ、知ってるん?」
恨めし気だ。
隠して驚かせてやろうと思っていたのだ。
「何で俺に習わない」
恨めし気に不満気なのは政宗もだった。
眉を寄せいる。
「柔術も剣術も俺だって教えられる」
「……政宗…それは……甘えが出ると思うから…」
瑠璃は、驚かせようと思っていた事は秘密にしておくことにした。
「甘え?」
「武芸は厳しい世界じゃないですか。
でも、身内や恋人だと、割り切れなくて甘えが出ると思うんです」
「そんな事しないぜ」
「政宗がそのつもりでも、ふとしたこともあるし、なにより、私が、甘えちゃいそうだから…」
困った顔をする瑠璃に政宗はウッと押される。
(あるかも、しれない……)
惚れた女に教えるってのはやはり甘くなるかもしれない…と考え直さざるえなかった。
「政宗にはこうやって甘やかされたいから」
胸に頭を預けてた瑠璃が政宗を見上げて、甘く笑った。
(…////…ズルいだろ…)