第43章 最近の姫の日常(R18)
「来たか」
「どうですか?」
「悪くない」
「綺麗だ、とか言えないんですか?」
「言ったら何かくれるのか?」
「むぅーーっ」
午後遅くから光秀と一緒にいた。
何の格好をしているのか、と言うと
「ちゃんと芸妓とか遊女に見えますか?」
「遊女にはもったいないな」
「まぁ、お上手っ」
うふふふふ 瑠璃はしなをつくって笑った。
他にも家康の調薬室や、秀吉と茶道、
信長と囲碁、と忙しく過ごす瑠璃の毎日。
「お前、忙しいんだな」
夜、膝に瑠璃を乗せた政宗が、
不服そうな声音で言った。
「え?」
「城で、休みなく何かしてるだろ」
「あぁ、それは、ここ最近ですよ」
不服そうな声音の政宗とは対照的に楽しげに穏やかと笑って、政宗を見る。
「何で柔術なんて教わってるんだ?」
「自分の身は自分で守らないと、だからですかね」
「俺がいるだろ」
「居ない時襲われることもあるかと思って」
「まぁ、悪くない考えだな。
じゃぁ、家康に剣術習ってるのもか?」
「………」
瑠璃が突然黙った。