第42章 政宗、誕生日の噺ー後ー(R18)
「…さ……ね…手……手…」
手を取れば縋る様に細い指先が絡められ
強く握られ、引き付けられる。
瑠璃は絡まった手を唇にあてる。
「まさ…ね…ハッ、ァ…ンッ…んぁ…ぁ、
気持ち、イ…ぁ…」
恍惚に本能。
「…ち…いいンッ…政宗、政宗っ…」
瑠璃は揺動そのままに、握った手を引く。
「コッチ…来て…ぇ…」
政宗は引かれるままに身を起こした。
許される安心。
認めて貰える嬉しさ。
心が満たされて、
身体が反応する。
(気持ち良くて、抜け出せない…)
蕩けて甘い瞳。
汗をかいた額。
だらしなく開いた唇。
仰け反って晒される喉。
「キスして…」
「胸、舐め、てぇ」
「…と、お、くぅ…」
次々と晒される欲望。
素直に望み、
瑠璃自ら貪る快楽。
政宗が理性を飛ばした訳でも
言わせ、やらせてる訳でもない。
貪欲に暴露する情欲
陽の光の入る部屋のせいか
明朗に清楚に思えるのが不思議だ。
(お前の心が晴れてるから、だろうな)
政宗は澄んで蒼い瞳を細めて瑠璃を見つめて、口角を上げる。