第42章 政宗、誕生日の噺ー後ー(R18)
母によって下げられた自分の存在。
完全になれない自分は不完全で、
それでは認められないと自分に自信がなかった。
でも、政宗は不完全でもいい、
完璧な人なんて居ないと、
私より私を受け入れてくれた。
そして慕ってくれた。
だから、私は、
政宗に真っ直ぐ、素の私で向き合わなければならない。
一緒にいるならいつまでも取り繕って、飾ってはいられない。
政宗が『私を欲しい』と言った意味。
最初は身体を差し出せばいいんだろうと思っていたけれど、
そうじゃなくて、
本当は全部曝け出し、
素で向き合って欲しいと言う事だったんだろうな と抱かれている時感じた。
だから、もう、
開くしかなかった。
仕方ない、じゃなくて、
今がその時だったんだと思うから、
これで良かったのだ。
(政宗の誕生日に、本当の私が生まれたんや)
清々しくもちょっと照れちゃうような事を思った。