第42章 政宗、誕生日の噺ー後ー(R18)
「慣れなくて、擽ったくて…。
恥ずかしくなるから…つい…素っ気なくしちゃって…
ごめんなさい、政宗」
浮上する。
「いや、なら良いんだ」
自ずと声が弾む。
「聞いてもいいか?
瑠璃、お前は俺をどれくらい愛してる?」
じーーっと瑠璃が政宗の瞳を覗き込む。
「聞きたい?」
(えっと…)
折り入った様子でそう聞かれるとドキッとする。
けれど、美弥なら身振り手振りで
『これーくらい!』と表すだろうと想像して、それくらいだろうと政宗は考え、気を取り直し、返事を出した。
「聞きたい」
「…後悔せぇへん?」
「聞いたら死ぬとか、言うのか?」
「んー…近いかも フフフフ」
「俺が死なんて恐れる訳ないだろ。
だから、さあ、聞かせろよ」
「…地獄の底くらい……
政宗となら地獄に堕ちても構わない、
それくらい愛してます」
(それは…)