第40章 政宗、誕生日の噺ー前ー
政宗は瑠璃の不安や過去を拭い去り、包み込んでくれた。
自分らしく思うままに進んでいいと、
教えてくれた。
(私は青い瞳の政宗に会ってから、
輝けてる…?)
ジッと政宗を見て考えてから
「…そうかもしれませんね」
瑠璃は柔らかな微笑みを浮かべ肯定した。
「そうだ、そうやって融解としてるお前は本当に可愛い」
政宗は喜満に笑い瑠璃を背中から抱きしめる。
「今日は、やけに褒め倒してくれますね。
クスクス…
それで、政宗は誕生日に何か欲しい物、
ありますか?」
(お?瑠璃は直接聞いてくるんだな)
と思うのは、美弥がいつも誰かの誕生日が近づくとコソコソと聞いて回っていたからだ。
本人は秘密裏に、と思ってやっているのだが、それが裏目にでていて、ほとんどいつもバレバレなのだった。