第39章 月がある部屋(R18)
瑠璃は身体の逃げ場がなく、
快感の逃しようもなくて、
すぐに熱が溜まる。
「ぁぁんっ…ゃぁ…フ…ぁ…
…ぁあ、ぁ、ぁ、っぁ…」
最初は緩慢だった喘ぎ声。
それは次第に洩れる間隔が短くなり、
加速し、
ぬるくゆったりしていた声も高く鋭くなる。
それなのに、
「まさ…むねぇ…、ぁぁン……さ…む、ねぇ…」
政宗の名を呼ぶ時だけ、媚びるように艶甘な声音になる。
「俺を、呼ぶっ、その声」
(腰にクるっ…)
「堪んねぇな。
溶けちまいそうだぜ」
政宗が喜悦とした様子の笑みを瑠璃に向ける。
瑠璃だって、久しぶりの身体が本能で政宗のくれる快楽を貪ろうとするから、
声が抑えられない。
秘部から垂れる蜜よろしく、
声があふれ洩れる。
「やっ、あっ、ぁ…ンッ…ンッ…ぁ…まっさっ…
…もっ、ゃっ…あっ……ち…い…っ…」
顎があがり、白い喉が晒され、
乱れた髪が、波のように布団にさざめく。
瑠璃の白い軀は
水面に映り揺れる宵闇月のようだ。