第39章 月がある部屋(R18)
「琴 あったら良かったな」
今まで瑠璃が使っていた琴は藤隆姫が壊してしまった為処分されてしまった。
「いらない」
「どうして?」
「馬鹿だな、お前が琴 弾いたら
俺はこうして膝枕で話なんてできなだろ」
「そっか」
笑った瑠璃は可愛い。
「政宗、寒くないですか?」
長月にもなると夜風は冷える。
「寒くないが、寒くても問題ないな」
向こうを向いていて見えないが、
そう言う政宗の声は笑って聞こえる。
「何でですか?」
「寒ければもっとお前にくっ付いて暖を取れるだろ」
横向きから体勢を上向きに変えて、
得意顔で笑って瑠璃を見た。
「……」
突然沈黙した瑠璃の顔が一気に夕焼けみたいになる。
「瑠璃…ククク…お前、顔、真っ赤っ。
まだ慣れないのか?」
政宗に言われ続けれているにも拘らず、まだ照れるのだ。
「急に言うから…分かってても、恥ずかしいんです、よ…」
瑠璃がそう言いながら赤い顔を俯けつつ、
政宗の髪をサラッと撫でる。
「そー言うトコ、可愛いからそのままでいいぞ」
政宗は終始ご機嫌。