第38章 晴れの離宮
「んじゃぁー…特別、お前の好きなコトしてやるよ」
「私の好きな事?」
銀鼠色の瞳が輝いて、眼がクルンと丸くなる。
(好奇心全開っ クク)
「そっ、ほら」
言うと、指先で顎を掬う。
瑠璃が眼を瞬いている間に。
「キス」
「ンッ…」
悪戯っ子のように キス、と言った政宗の唇が重ねられた。
重なった唇の柔らかさ。
(久しぶりだし)
「忘れるところだった」
「なに、を…ん…ン……」
チュッ、一言言ってはまた瑠璃の唇を塞ぐ政宗。
んっっ…チュッ…ちゅ……
「柔らかいな、唇」
親指の腹でスッとなぞられ、瑠璃はゾクッとした。
そんな事は露知らず、政宗はまた口付けを再開する。
んっ、んんっっ…ちゅ…ちゅ、クチュッ…