第37章 憎悪の結末
「私以外の女の人と一緒のところなんて見たくないんです」
そっぽを向いて、何処か他の処に話している瑠璃。
俯いたその横顔を見れば真っ赤だった。
「…!」
政宗は気付いた。
(それって…)
「焼きもち、か…」
「そんな可愛いもんじゃないです…」
尻すぼみ。
「じゃぁ、嫉妬か」
「……」
(すぐ黙る、悪いコだぜ)
焦らされているようだった。
「知りたい。
お前は何に嫉妬する。
言えよ」
(俺はまだお前を半分も知らないと思うんだ)
「……」
燃えて輝く蒼い瞳が瑠璃を映す。
吸い込まれるように、
促されて、
瑠璃は口を開く。
小さく啞を描く桜色の唇。
(久しぶりに間近で見る…)
「⁉︎」
誘慕のままに政宗は瑠璃の唇に自分の唇を重ねていた。
驚いた瑠璃は目を見開いたまま硬直した。